【書き起こし】2021年6月期 決算説明会
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【2021年6月期決算説明会】
それでは説明会を始めます。 -
【2021年6月期 決算サマリー】
まず売上高は過去最高を更新しております。 -
【売上高の要因】
要因としては、売買事業が非常に貢献したということになります。
この売買事業がなぜ良かったのかというと、前々期(2020年6月期)から仕入を強化していたということになります。このグラフを見ていただきますと、前々期(2020年6月期)の6月で約100億円の在庫が積み上がっております。2019年6月は70億円強ということで、かなり仕入を強化しました。 -
【理由】
この理由は、緊急事態宣言、新型コロナウイルスの感染拡大ということで、2020年の前半から広がっておりまして、去年の3月(に特別措置法成立、4月)に第1回目の発令が出ました。
市場には全体に不安が広がったと思いますが、意外と直営店のお客様からの反響は結構入ってきていました。少しは萎縮したのですが、私は直営店に指示を出し、販促を控えないようにと伝えたわけです。
そうすると、結構な問い合わせがありました。私も非常に驚きましたが、緊急事態宣言の中、お客様からの問い合わせがむしろ増えたかもしれません。一時は少し減ったかもしれませんが、市場は強いなと私は思いました。
そして我々の業種は幸いに自粛対象外ということもあったと思います。直営店はしっかりと活動し、お客様からどんどん問い合わせがあったということです。
その時私が思ったのは、お客様は自粛で家におられて、日頃、住宅を購入するというニーズにしっかりと検討する時間を取れて、そのような活動に至ったのではないかなと思います。
いずれにしてもそのような反響をキャッチして私は仕入を強化しようと、リスクは取ろうと判断しました。そのおかげで良質な不動産がたくさん買えました。周りの業者様は、結構控えられていたので、買いやすかったというのが理由でございます。 -
【リーマンショック時】
そして、ここでリーマンショックの時を振り返ってみると、リーマンショックは2008年秋に起こりましたが、2007年の経済が非常によかった時に、ゴールデンウィーク明けぐらいから少し反響が減っていました。1割から2割ぐらい減っていました。その時はおかしいなと思っており、その当時、約20億円の在庫を持っていたので処分に動きました。
今回は、逆に反響が減らなかったということで、仕入を強化したということになります。
これが成功したおかげで非常に好調に数字が伸びたということになります。 -
【収益不動産の取得】
そして、私はチャンスだと思い、収益物件も取得しております。
これをどんどん伸ばすというのはまだ今は考えておりませんが、いいものをしっかり買っていくということも視野には入れています。どんどん拡大するというのはまだ検討中でございます。 -
【結論】
結論は、引き続き市場は強いのではないかと思っております。
その理由としては、今回また(緊急事態宣言が)発令されましたが、日銀のマイナス金利解除は非常に困難になってきているのではないかなと思います。
不安は確かにいろいろありますが、住宅市場は強いのではないかなというふうに考えております。 -
【成長強化事業】
それでは成長強化事業ということで、各事業詳しくお伝えしたいと思いますが、まずハウス・リースバック事業は、逆にこの事業は去年少し反響が減りました。
この理由としては政府の緊急的な資金の提供によって、少し需要は減りました。しかし最近は戻ってきております。
これを機にもう少しアクセルを踏んでいこうと考え、1年後には今の倍ぐらいはやりたいと思っていますが、平均今80から90件、毎月仕入をやっております。
これを1年後には150件ぐらいにしたいと考えておりますが、それに対して人材補強ということで、直営店も統合して、その人材をこちらにどんどん投入していきたいと考えております。 -
【成長強化事業】
そしてリバースモーゲージ保証、これが本当に今後一番力を入れたいところです。
だんだんニーズが顕在化してきているように思います。そして金融機関様も徐々に理解していただき、取り組みましょうという金融機関様が増えております。
そして次は同時に事業性融資保証も視野に入れていきたいと思っています。リバースモーゲージだけではなく、不動産担保に限りますが、事業性融資、不動産を担保にして事業融資を受けられる企業様の保証、銀行様の保証をリバースモーゲージの保証と同じスタイルでやっていきたいと考えております。
そういうところに金融機関様も非常に興味を持っていただいておりますので、この辺を取り組めばマーケットは、10兆円規模はくだらないと思っております。非常に大きなマーケットになりますので、ぜひ着手していきたいと思っております。 -
【成長強化事業】
そして売買事業は継続して強化していきたいということで、継続した仕入とともに、共同プロジェクトという商品を作りました。
買取パートナー制度と、これはどういうことかと申しますと、不動産業者の方と一緒に協力して仕入を強化するということで、これも一部導入しながら良質な不動産を仕入れて販売につなげていくということに力を入れていきたいと思います。 -
【買取パートナー】
これは情報提供、やはり不動産の利は元にあり、情報にあると思います。不動産業者というのは仕入をする時に競争して仕入をするのですが、割安な良いものを買うということは非常にリスクが低く、利益をしっかり出せるということで、市場が強くなると、仕入れも競争になりますから、非常にリスクが高まっていきます。
ここは情報提供者にも仕事を出して、本来は物件を買って中古であればリフォームして売る、土地であれば建てて売る、こういう業務があります。これを情報提供者の方にやってもらって業務委託料として還元しようと。
ですから、仲介業者も我々も、目的は一緒になります。いいものをしっかりと儲けようということで、不動産業者の方々と、パートナーだと。
そして我々がどんどん人を増やさずに、プロの方と組むことによって、非常に業務効率も上がり、スリム化で拡大できるのではないかということでこれを考えたわけです。これはいくつか成功しております。もともと加盟店様に提供したのですが、これを加盟店様以外の業者様に提供して、良質な不動産を集めていこうと考えております。 -
【貸金業の縮小】
そして貸金業、子会社のフィナンシャルドゥです。
市場の変化によって、売買事業及び収益物件の非常に買いやすい状況なので、貸金の方は少し減らしていこうと思っております。この資金を売買事業と収益物件購入に当てていこうということで、ターゲットとすると、50億円ぐらいの貸金残高ぐらいまで落としていきたいと思います。
それによって、無理した貸付よりも、良質な貸金で残高を増やしていきたい。優良な貸出先を見つけて融資をすることによって、貸し倒れや事故が非常に少なくなるのではないかということで、こういう方針を出していきます。
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【2022年6月期計画:連結業績予想】
今期と来期どうなるんだということですが、来期の数字はまだ出しておりませんが、今期においては公表の通り、今回もレンジで出させていただいていますが、経常利益に対しては、上は35億円、下は28億円ということになっております。
用心深くこういうレンジにさせていただきましたのでご了承願いたいと思います。結構自信はありますが、こういう発表にさせていただきます。 -
【事業持株会社体制の目的】
事業持株会社体制の目的ということで、目的としては、やはりハウスドゥというのは、住宅のイメージが非常に強くて、今回の収益物件もハウスドゥさんって家だけじゃないのなどと言われます。
ですから、良い面と悪い面があると思います。住宅に非常に強いけれども、それ以外は苦手じゃないのとか、商業物件などはやっていないと思われますので、当然住宅で伸びてきた会社ですが、いろいろな不動産を手がけていきたい。
リースバックは、やはり商業物件もやっていきたいと思いますし、中小企業様あるいは大企業のオフィスビルのオフバランスもいつかやってみたいと思っておりますので、そういうようなターゲットにしていくと、ハウスドゥというブランドはマイナス面もあるのではないかなと思います。
ですから本体の会社を、ハウスをとりAnd Do(アンドドゥ)ということにしております。
もう一つの理由は当社の幹部、若手の幹部もだんだん年齢も重ねていくとともに実力も付いていってると思うのですが、責任も同時に持たせていかないと成長も限界があるのではないかということで、このような体制に持っていきます。
各子会社の社長をしながら将来ハウスドゥを継承できるような訓練も必要ではないかなと思います。
私は全体的な指揮者になって、各事業に関しては、各社長がしっかりと責任を持つという体制を取っていきたいと思います。全体的な責任を私は今まで通り、引き続き陣頭指揮を取るつもりでございますので、よろしくお願いいたしたいと思います。